知っているようで知らない、高血圧

今回は、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病について
どんな病気か、なぜ予防・治療していかなければならないか、
といったことについてお伝えします。

健診は受けていますか?
異常値が出ていないか、このくらい大丈夫と思っていないか、今一度、
振り返っていただければと思います。
 
病院に定期的に来られている方、人間ドックを受けた方を毎日、面談
していますが、私たちがお話しをする方はすでに病気について「良くない
状態」と認識されてきている方がほとんどです。
すでに重篤な疾患となり、「若いころはむちゃしたけど、気にもしなかった」
「健康について昔は考えもしなかった」とおっしゃる方もしばしば・・・
「もっと前に治療していれば・・・」と思うこともあります。
 
しかし、重篤な病気にまで進展していなければ、健診で検査値が非常に
悪い状態でもほったらかし、または健診も受けない方も多いのが現状です。
 
《高血圧とは、どんな病気?》
収縮期血圧(最大血圧)140mmHg以上、
拡張期血圧(最小血圧)90mmHg以上(または両方)が高血圧とされています。
 
『加齢と血管』
血管も加齢とともに老化し、硬く、狭くなっていきます。
高血糖や喫煙、脂質異常などをきっかけに進行が急激に早まります。
 
『高血圧は血管疾患に直結』
血管の弾力は失われ、血管の壁は厚くなり、血管は狭くなって、血液が
流れにくくなります(動脈硬化の進行)。

太い血管では、高血圧によって血管が傷つくことで血栓ができる原因と
なります。
脳梗塞や心筋梗塞を引き起こすきっかけになります。
また細い血管でも、血管の老化により全身の血圧が上がり、心臓は
より強い力で血液を送り出さなければならないので、負担をかけ、心不全の
原因になります。
 
『高血圧がもたらす主な合併症』
【脳】
<脳出血>
動脈硬化によってもろくなった脳血管が圧力に耐え切れずに破れ出血する。
<脳梗塞>
動脈硬化によってできた血栓やはがれた血管壁が狭くなった脳の血管に
詰まる。
 【腎臓】
<腎硬化症>
血液をろ過する腎臓の中にある血管が動脈硬化を起こし、腎臓の機能が
低下する。
<腎不全>
腎臓の中の血管の動脈硬化が進行して腎臓の機能が低下する。
 

【心臓】
<狭心症>
動脈硬化などで血管が狭くなり、血流が悪くなって、心筋が酸素不足になる。
<心筋梗塞>
動脈硬化などで血管が詰まり、血流が止まって、心筋が壊死する。
<心肥大>
心臓はより強力に血液を押し出そうとするので、心筋が厚く肥大する。
<心不全>
心肥大が進んで、心筋の収縮力が弱くなり、心臓の機能が低下する。
                          
 
健康な血管はしなやかなゴムチューブと例えられます。
しかし動脈硬化が進んだ血管は硬く、もろくなります。
そしてあるとき、もろくなった血管は破れ、血栓をつくり、血流が滞り、
心筋梗塞などの原因になるのです。
重篤な状態になるまで自覚症状がないことがほとんどです。

老化は生まれた瞬間から始まっています。
完全に止めることはできませんが、食事や運動、睡眠に気をつけることで
機能的な老化を穏やかにすることや血管の若さを保つこともできます。
健康な方でも今から生活習慣に気をつけ、すでに高血圧と健診などで
言われている方は速やかに受診しましょう。