肥満とアルコール

俗に「ビール腹」ともいうように、飲酒を長年続けていると、
おなかがぽっこり出る肥満になりやすいことが経験的に
知られています。
 
お酒を飲む人は飲まない人に比べ、カロリー摂取量が男性
で1日110kcal、女性で60kcalほど多くなっています。
お酒を飲む人では炭水化物が減り、食事からとるカロリーが
50~60kcal減っていますので、アルコールからとっている
カロリーは男性で1日170kcal、女性で1日110kcalほどとみら
れます。
                     (平成14年国民栄養健康調査より)
 

<アルコールでの摂取カロリーは脂肪で減らす!>
体の中では「アルコールの分解」と「脂肪の分解」が競い
合っています。
つまり、揚げ物を控える、脂肪の少ない部位を選ぶなど、
アルコールによるカロリーの増加分は脂肪を減らすことで
調整しなければ、中性脂肪を高める結果につながります。
       

<アルコールは飲んでも太らないって聞いたけど?>
お酒を飲むと顔が赤くなり、体がほてるのは血管が拡張して
熱を放散している証拠です。
アルコールから摂取するカロリーの20~30%はこうした体熱
産生で消費されます。

しかし一方で通常の食事でも平均約10%(たんぱく質は24%)
が産熱効果で失われますので、アルコールだけを太りにくい
カロリーとして特別視するのは間違いです。
                                  
内臓脂肪をためやすい行動を調べた厚生労働省の調査では、
メタボリックシンドロームの男性は
「満足するまで食べ続け、砂糖を使う料理やアイスクリーム、
スナック菓子を好み、緑黄色野菜を嫌う」
特徴がみられました。
スナック菓子をつまみに飲む習慣がある人は控えるようにし、
緑黄色野菜を使った低カロリーのつまみをとるよう心がけましょう。
 
 
(社)日本栄養士会の企画・編集・発行による「健康日本21リーフレットNo16」より作成

今年最後のブログ更新となりました。
今年の漢字は「新」でしたね。
新型インフルエンザなどの良い意味ではないものも含まれていました。
これからシーズンになりますので、皆さまどうぞ、お気をつけ下さい。
そしてまた新しい年のはじまりに期待したいですね。
では皆さま、よいお年をお迎えください。

ノンアルコールビールはダイエットの救世主か?

酒気帯び運転の規制が厳しくなり、ノンアルコールビールも市民権
を得たように感じます。

その他の利用法としては最近、ビールの代わりとしてダイエットの
ために飲む方が多くなっています。
 
ストレスを感じている人は日本人の過半数を占め、男性のストレス
解消法の第1位に飲酒があげられています。
楽しく飲む分には良いでしょうが、「やけ酒」や「寝酒」はエネルギー量
を増やしてしまいます。


ノンアルコールビールはビールと同様の抑うつ気分を改善する効果も
認められています。
上手に利用すれば、内臓脂肪の蓄積を防ぐストレス解消法となる
でしょう。
 
酒税法では、アルコール分が1%未満の飲料は清涼飲料水として
あつかわれます。
ノンアルコールビールと呼ばれていても、まったくのゼロではありま
せん。
ノンアルコールビールのアルコール度数は0.0%~0.9%と開きがあり
ますので、利用する際は度数をよく比較する必要もあります。
 
アルコール度数が0.1%のノンアルコールビールでは、100mlあたり
約13kcalで、一般のビール、炭酸飲料、ジュースなどの1/3以下と
低カロリーです。
350ml缶を2本飲んでもビール1缶に及びません。
食物繊維を含むものもあるので、ダイエット中の方には適しています。
 
これからの時期は飲む機会も多いことでしょう。
飲み会で飲んでも、自宅ではノンアルコールビールを利用するなど
メリハリをきかせるのも、ひとつの手です。

食生活と主ながんについて

国際的な研究グループが食物・栄養素とがんとの関連について
まとめた結果の表です。
野菜や果物がいくつかの部位のがんに対して抑制的に働く一方、
肉類やアルコールの摂取がリスク要因となっています。
また、カロリーを控え運動をすることにより、肥満を防ぐことも多くの
部位のがんを抑制することが期待されます。

しかし日本人は、同時にやせていることもがんで亡くなりやすい、
あるいはがんになりやすいという研究結果もあるので、肥満でもやせ
でもない適度な体重を保つように心がけましょう。
<主要部位のがんと食物・栄養素との関連についての疫学研究のまとめ※>
(上向き矢印)はがん発生の促進効果ありを意味
(下向き矢印)はがん発生を抑制する効果があることを意味
 (↑↑、↓↓)は確実、(↑、↓)は可能性大
 
 
食道
大腸
肝臓
乳房
前立腺
食習慣
野菜
 
 
 
 
 
果物
 
 
 
 
獣肉類
 
 

(保存・
加工肉)
 
 
 
 
塩分
 
 
 
 
 
 
アルコール
↑↑
 
 
↑↑
 
↑↑
 
熱い飲食物
 
 
 
 
 
 
栄養関連要因
肥満
↑↑
(腺がん)
 
↑↑
 
 
↑↑
(閉経後)
 
運動
 
 
↓↓
(結腸)
 
 
 
 
    野菜・果物はInternational Agency for Research on Cancer. Fruits and Vegetables. IARC Handbooks of Cancer Prevention Volume 8. IARC Press 2003, その他の食品はWHO. Diet, Nutrition and the Prevention of Chronic Diseases, Report of a Joint WHO/FAO Expert Consultation. WHO Technical Report Series 916 2003. による。出典「国立がんセンターがん対策情報センター」

 
<がんを防ぐための12ヵ条>とは・・・
「財団法人がん研究振興財団」が無料で配布している
<がんを防ぐための12ヵ条>というものがあります。
 
1.バランスのとれた栄養をとる 
                                                          -いろどり豊かな食卓にして-
2.毎日、変化のある食生活を 
                                                          -ワンパターンではありませんか?-
3.食べすぎをさけ、脂肪はひかえめに 
                                                          -おいしい物も適量に-
4.お酒はほどほどに 
                                                          -健康的に楽しみましょう-
5.たばこは吸わないように 
                                                          -特に、新しく吸いはじめない-
6.食べものから適量のビタミンと繊維質のものを多くとる 
                                                          -緑黄色野菜をたっぷりと-
7.塩辛いものは少なめに、あまり熱いものはさましてから 
                                                          -胃や食道をいたわって-
8.焦げた部分はさける 
                                                          -突然変異を引きおこします-
9.かびの生えたものに注意  
                                                          -食べる前にチェックして-
10.日光に当たりすぎない 
                                                          -太陽はいたずら者です-
11.適度にスポーツをする 
                                                          -いい汗、流しましょう-
12.体を清潔に
 
少しでもがんの原因になるようなことを遠ざけて、明るい健康的な
生活を送りたいものです。