たんぱく質part4~サプリメントのアミノ酸、プロテインは?~

若い方や筋トレを好む方に人気なのがアミノ酸サプリメントや
プロテインです。
時々効果について聞かれることもあります。
 
最近、個々のアミノ酸が注目されサプリメントなども多いですが、
通常たんぱく質の形でアミノ酸を摂取しているので、動物性・植物性
たんぱく質をまんべんなく色々な食品からとれば自然に摂取できる
ので特定のアミノ酸にこだわる必要はないと思われます。

もし特別偏った食生活を送っていて、不足しているアミノ酸を理解
されていれば補う目的もあるかもしれませんが、まずは良い食生活を
目指した方が早道でしょう。
 
プロテインの原料は牛乳中のホエーたんぱく、カゼイン、大豆たんぱく、
卵たんぱくなどです。
たんぱく質のみで作られたサプリメントになるので、それだけで
筋肉増強の効果があるわけではありません。
体内では1つの栄養素の吸収のために色々な栄養素が助けあって
います。
例えばたんぱく質が体内で利用されるために助けている栄養素の
ひとつがビタミンB6です。
プロテインをとっても、トレーニングをし、たんぱく質以外の栄養素を
摂取しなければ効果はありません。
 
筋肉を作るはずのプロテインもカロリーはありますので、運動もせずに
摂取すれば、かえって肥満につながります。
プロテインを利用する方は、運動もしながら適切な量をとるように
しましょう。

たんぱく質part3~良質なたんぱく質ってどういうもの?・・・必須アミノ酸~

アミノ酸の中には人が体内で合成できないアミノ酸や合成量が少なくて
必要量を満たせないアミノ酸が9種類(乳幼児では10種類)あります。

必ず食事から摂取しなければならないので、必須アミノ酸と呼ばれて
います。
この必須アミノ酸を良い割合で含んでいるものを「良質なたんぱく質」と
いいます。
卵や牛乳、肉などは良質のたんぱく質です。
 
【必須アミノ酸】
イソロイシン、ロイシン、リジン、含硫アミノ酸(メチオニンとシステイン)、
芳香族アミノ酸(フェニルアラニンとチロシン)、スレオニン、トリプトファン、
バリン、ヒスチジン
 
 
【アミノ酸スコア】
たんぱく質の質を評価する指標のひとつに「アミノ酸スコア」があります。
食品に含まれるたんぱく質の必須アミノ酸量を基準値と比較して評価
します。
必須アミノ酸は最も少ないアミノ酸にあわせて他も利用効率が低下します。
基準値より最も割合の少ないアミノ酸を第一制限アミノ酸といい、その
割合がスコアになります。
つまり、必須アミノ酸が1種類でも一定量を満たさないと良質になりません。
最も満たしていないアミノ酸量がスコアになります。
100に近いほど良質です。
 
食品のアミノ酸スコア 
精白米
61(リジン)
小麦粉
42(リジン)
大豆
100
じゃが芋
73(ロイシン)
ほうれん草
64(リジン)
100
牛乳
100
アジ
100
100
アサリ
84(トリプトファン)
牛肉
100
豚肉
100
鶏肉
100
                   第一制限アミノ酸は(  )
 
良質ではなくても他の食品と組み合わせると良質になることもあります。
(アミノ酸補足効果)
米はリジンが61ともっとも少なく、アミノ酸スコアが61になってしまいますが、
豆類にはリジンが豊富に含まれているので、一緒に食べると補給されるので、
食事としてのたんぱく質は良質なものになります。
ご飯に豆料理を加えた食事は優れた食べ方といえます。
 

たんぱく質part2~どのくらいとればいい?~

たんぱく質の必要量は個人差が大きいといえます。
エネルギーを余分にとるとたんぱく質が節約されます。
エネルギー摂取が増すとたんぱく質の蓄積量は増加して必要量は減ります。
エネルギーが不足するとたんぱく質の利用効率は低下して必要量が増します。
 
また、激しい運動をするとたんぱく質の必要量は増します。
しかし、適度な運動はたんぱく質の利用効率を高めて必要量を抑えるので、
運動が必ずたんぱく質の必要量を増加させるとは限らないのです。
極端に生活の活動量が少ない生活では、たんぱく質の利用効率は低下して、
必要量が増します。
他に感染症や外傷などでたんぱく質の必要量は増加します。
高齢者でエネルギー摂取や生活の活動量が少ない場合、たんぱく質の必要量が
若い人より増えることもあります。
 
日本人の食事摂取基準2010年版
年齢
男性
女性
 
推定平均必要量
推奨量
推定平均必要量
推奨量
18~29歳
50g
60g
40g
50g
30~49歳
50g
60g
40g
50g
50~69歳
50g
60g
40g
50g
70歳以上
50g
60g
40g
50g
<推定平均必要量>とは、性別および年齢階級ごとに、当該性別および年階級に属する者の半数について、1日あたりに必要とする栄養素の量を満たすと推定される摂取量のこと。
<推奨量>とは、性別および年齢階級ごとに、当該性別年齢階級に属する者の大多数について、1日あたりに必要とする栄養素の量を満たすと推定される摂取量のこと。
 
【食品のたんぱく質量】
<魚貝類>
マグロ赤身刺身6切(80g)・・・たんぱく質21.1g
鮭1切(80g)・・・たんぱく質17.8g
 
<肉類>
牛もも赤身薄切り3枚(90g)・・・たんぱく質20.3g
豚ロース赤身厚切り1枚(90g)・・・たんぱく質20.4g
 
<その他>
卵1個(50g)・・・たんぱく質6.2g
納豆1パック(50g)・・・たんぱく質8.3g
チーズ1切(20g)・・・たんぱく質4.5g
 
摂取基準と比べていかがでしょうか?
必要以上にとりすぎの方も多いかと思います。
とりすぎはカロリー過多をまねきます。
一方で、昼食は麺やパンだけという方は不足しているかもしれませんね。

たんぱく質part1~体内での働き~

今回からpart1~4にわけて、三大栄養素のひとつ、たんぱく質について
お伝えします。
   
 
私たち人間の体は約10万種類ものたんぱく質でできています。
骨格や筋肉、皮膚、毛髪、内臓などあらゆる組織を構成する材料です。
たんぱく質はアミノ酸がたくさん結合したものです。

人のたんぱく質を構成するアミノ酸は20種類あり、組み合わせや種類、
量によって、働きの異なるたんぱく質が作られます。
どのたんぱく質も分解と合成を繰り返しながら、一定量を保っています。
 
体の代謝や機能を調整したりする酵素やホルモン受容体、神経伝達物質
受容体もたんぱく質でできています。
赤血球中の酸素を運搬するヘモグロビンなどの血液の成分、免疫物質も
たんぱく質の一種です。
 
また、たんぱく質は1gあたり約4kcalのエネルギーを発生し利用されて
います。
         
【たんぱく質が不足すると?】
体たんぱく質は分解と合成を繰り返しています。
分解され、アミノ酸になると一部は尿素などになり体の外に出されます。
たえず作り変えられるので、食事から補給する必要があります。

不足すると体力、思考力の低下など体全体の機能低下につながって
しまいます。
また、乳幼児や成長期の子どもの場合は成長障害が起ります。
 

【とりすぎたら・・・】
特に動物性たんぱく質の食べ過ぎは動物性脂肪やプリン体の量が多く
なることがあります。
それによって動脈硬化や心臓病、痛風などの生活習慣病になりやすい
ので注意が必要です。

その他、食品から過剰にとった分は尿中に排泄されます。
そのため、腎臓に負担がかかります。

糖の代謝を担うインスリンの働きが悪くなることがあります。

カルシウムの尿への排出量が増加して、骨粗鬆症につながる可能性も
あります。