お酒との付き合い方

この時期、忘年会・クリスマスなどお酒を飲む機会が

多くなってくる頃ではないでしょうか。

今回は「お酒との付き合い方」についてお伝えします。 

   

お酒を飲んだら、その分ご飯を減らそうかな?

食事相談で、お酒を飲んだ時はごはんを食べない方を

よく目にします。

お酒と主食(ご飯)は同じ糖質として考えているから、

という理由のようです。

    

しかし、お酒と主食(ご飯)は、そこに含まれている栄養素

が全く違うものです。

ご飯には食物繊維やミネラルなどが含まれ、お酒には

糖質以外にアルコールが含まれます。

    

アルコールは1gあたり約7kcalのカロリーあり、エンプティ

(空っぽ)カロリーといわれ、体に必要な栄養素をほとんど

含んでいません。

  

 

つまり、カロリーばかりが増え、栄養素のバランスが崩れ

ます。 

「お酒がまずくなるから、ご飯を食べない」のではなく、

ご飯は軽く1杯くらいは食べられるような、お酒の量に

しましょう。

   

しかし、ジョッキでビールを何杯も飲んで、主食も食べる

ようでは全体のカロリーが増えてしまいます。 

  

●焼酎ならたくさん飲んでも大丈夫?

日本酒やワインには糖分があり、焼酎やウイスキーの

ような蒸留酒には糖分が含まれていないので心配はない、

という理由で焼酎を飲む方がいます。

  

しかし、日本酒やワインに含まれる糖分もそうですが、

アルコール自体も悪影響を与えます。

お酒のカロリーの大部分は、アルコールのカロリーです。

    

肝臓は、日本酒1合(アルコール約20g)を分解するのに

約3時間もかかってしまいます。

つまり、量が多くなれば、肝臓の負担は大きくなります。

     

ずっと付き合っていく身体です。

肝臓にも休暇を与えてあげましょう。

    

一方で、日本酒やワインの効能についても色々な説があり

ます。

   

焼酎や日本酒・ワインのどれが良いというのではなく、大切

なのは適量を守ることなのです。     

   

<アルコール20gの目安)>   

ビール中瓶1本、日本酒1合、ワイングラス2杯、

焼酎(25度)半合、ウィスキーダブル1杯     

   

●お酒の選び方

アルコールの度数が上がるとカロリーも上がります。

度数の高いお酒は薄めて飲んだり、ビールなど度数の低い

お酒は量を控えたりしましょう。        

 

    

今年最後のブログアップとなりました!

来年はgenki blogも新しいサイトになるようですので、

そちらでもどうぞよろしくお願いします!

 

では、皆さん、よいお年をお迎えください!!!

    

脂肪肝の人の食事~脂肪肝とは~

今回は「生活習慣病の食事」第3弾として、「脂肪肝」に

ついてお伝えします。

 

人間ドックをうけて、脂肪肝を指摘される方は、とても

多くなっています。

   

「フォアグラ状態!」と言いながら、冗談にしてしまう方も

おられますが、やはりこれも生活習慣によって蓄積された

もの。

   

 

よく、「内臓脂肪」と「脂肪肝」が同じと思っている方が

いますが、ちょっとちがいます。

   

肝臓にはもともと少し脂肪が含まれているのですが、

「脂肪滴」を含む肝細胞数が肝細胞全体の3分の1以上

を占めるようになった状態が「脂肪肝」なのです。

  

自覚症状があるわけではありません。たまった脂肪が

肝細胞を圧迫して、肝機能の衰えにつながります。

アルコールの飲みすぎは、脂肪肝の大きな原因となり

ます。

  

 

2008年ももうすぐ終わりですね。

この時期になると、クリスマスや忘年会、お正月・・・と

お酒を飲む機会が増えます。

肝臓の処理能力を超えた食べ方や、飲み方はやめ

ましょう。 

  

また、アルコールの飲みすぎによる

「アルコール性脂肪肝」の方は、肝臓の繊維化がすすむ

ため「肝硬変」になる可能性もあります。

    

肝臓は、「沈黙の臓器」とも言われます。

今すぐにでも生活習慣を見直しましょう!

家族の協力があってこその生活習慣改善

「生活習慣病の食事」第3弾の前に、ちょっとコーヒー
ブレイクです。 

  

何十年も前に、アメリカのマイヤー博士が健康教育用

に発表した「亭主を早死にさせる10か条」という中に次の

ようなものがあります。

    

「夫を太らせなさい。

25Kg太らせたら、10年は寿命が縮む」 

  

【亭主を早死にさせる10か条(概要)】  

①夫を太らせる。

②酒をうんと飲ませる。とりどりのつまみをしこたま出す。

③いつも運動しないで座らせておく。

④しもふり肉のような飽和脂肪をたくさん食べさせる。

  毎日、卵を2個も3個も食べさせる。

⑤塩分の多い食物になれさせる。

⑥コーヒーをガブガブ飲ませる。

⑦タパコを勧める。

⑧夜ふかしをさせる。

  テレビの深夜放送を見たり、頻繁にお客を招いたり、

  訪問したりして、過労と睡眠不足にする。

⑨休暇旅行にいかせない。 

  ストレスがたまっていても、余暇を与えない。

  「お仕事頑張って!」

⑩始終文句を言う。        

   

以上「10か条」は不健康の代表項目ばかりで、健康管理

を逆説的に表したものですが、家族の生活習慣が影響

するのは事実です。

   1_3011115120.jpg

外来の相談者の中では家族と来られる方も少なくあり

ません。

1人では生活習慣の改善ができなくても、

「家族の協力があったから、減量できた。」

「夫婦一緒に運動するようになった」

という方はたくさんいらっしゃいます。

ぜひ家族みんなで頑張ってみましょう。