食物アレルギーについて誤解はありませんか?
今年のゴールデンウィークはETC効果もあり、遠出する方も
多かったようですね。
皆様、渋滞疲れはありませんか?
多かったようですね。
皆様、渋滞疲れはありませんか?
今回は前回から引き続き「食物アレルギー」についてお伝え
します。
食物アレルギーの主な原因食品と、誤解されがちな事柄について
のご紹介です。
<食物アレルギーの主な原因食品とおおまかな対応>
〇鶏卵アレルギー
鶏卵を除去しても、食事のバランスを考えて食べれば栄養上
問題ありません。
問題ありません。
鶏卵は加熱で抗原性が低減します。
加熱卵が食べられても生卵や半熟卵には注意です。
加熱卵が食べられても生卵や半熟卵には注意です。
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〇牛乳アレルギー
アレルギー用ミルクは主治医の指示のもと使用。
料理の材料に利用するなど工夫しましょう。
料理の材料に利用するなど工夫しましょう。
牛乳は加熱や発酵で抗原性を低減させるのは難しい食品です。
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〇小麦アレルギー
小麦はパンや麺など主食の原材料。
主食が不足しないように米飯などしっかり食べましょう。
米粉や雑穀粉でつくられたパンや麺もあります。
主食が不足しないように米飯などしっかり食べましょう。
米粉や雑穀粉でつくられたパンや麺もあります。
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〇大豆アレルギー
大豆以外の豆類の除去が必要なことは少ないので、豆類すべての
除去は不要です。
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大豆以外の豆類の除去が必要なことは少ないので、豆類すべての
除去は不要です。
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その他の原因食品・・・
〇魚アレルギー
魚のだしは食べられる場合が多く、除去する場合は、しいたけ、
昆布などでだしをとりましょう。
昆布などでだしをとりましょう。
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〇肉アレルギー
肉アレルギーはあまり多くありません。
除去する場合は鉄を多く含む食品を利用しましょう。
除去する場合は鉄を多く含む食品を利用しましょう。
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〇果物、野菜アレルギー
加熱により抗原性が低減するため、加熱すれば摂取できる場合が
あります。
あります。
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〇ピーナッツアレルギー
学校給食などで使用されることもあるので、誤食に注意しましょう。
〇そばアレルギー
そばと同じゆで汁でゆでたうどんを避けるなど、混入に注意しましょう。
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食物アレルギーは成長と共によくなる傾向がありますが、幼児期、
成人になってからの発症は治りにくいとされています。
食べ物別でみると、卵や牛乳、小麦、大豆などは比較的自然寛解しやすく、
魚類や甲殻類、そば、ピーナッツなどは治りにくいとされています。
魚類や甲殻類、そば、ピーナッツなどは治りにくいとされています。
<誤解していませんか?>
〇似たような症状でも、食物アレルギーではない場合があります。
乳糖を体質的に分解できず下痢を起すのは「乳糖不耐症」です。
また、ヒスタミンなどの薬理活性物質を多く含む食品の摂取で発疹が
できる場合がありますが、これも食物アレルギーではありません。
できる場合がありますが、これも食物アレルギーではありません。
〇特異的IgE抗体が存在する=食物アレルギーではありません。
食物アレルゲンにより体に作られたIgE抗体(これを特異的IgE抗体
といいます) を持つ人が問題なく食物を摂取している場合もあります。
特異的IgE抗体の有無だけでは、食物アレルギーかどうか判断する
ことはできません。
〇アトピー性皮膚炎と食物アレルギーの関係は?
乳児期は、アトピー性皮膚炎と食物アレルギーが合併している場合
もあります。
もあります。
しかし、幼児期、学童期、成人期のアトピー性皮膚炎には、食物アレルギー
の関与はほとんどなくなります。
の関与はほとんどなくなります。
〇魚の色で、除去の有無を決めていませんか?
青身、白身、赤身など、魚の色で区別して除去する必要はありません。
また、魚全般を除去する場合は、ビタミンDが摂取不足になりやすい
ので注意しましょう。
また、魚全般を除去する場合は、ビタミンDが摂取不足になりやすい
ので注意しましょう。
〇大豆油も除去が必要?
精製した大豆油にはたんぱく質はほとんど含まれていません。
ほとんどの大豆アレルギーの患者さんは大豆油の除去は必要ありません。
ただし、ピーナッツ油やごま油は精製の程度により除去が必要になる
ことがあります。
ほとんどの大豆アレルギーの患者さんは大豆油の除去は必要ありません。
ただし、ピーナッツ油やごま油は精製の程度により除去が必要になる
ことがあります。
次回は「除去食物」、「代替食品」、「調理の工夫」についてお伝えします。