エネルギーとキロカロリーとカロリー・・・呼び方は違うけどみんな一緒?

今は低カロリーを意識した商品やそのままネーミングに使っているアルコールも
ありますね。
呼び方は違っていても、食品のエネルギー量を指し示している、ということは
なんとなくわかります。
 
物理学と栄養学のエネルギーの単位は同じもので、1カロリーは「14.5℃の1gの
水を15.5℃に上げるエネルギー(温度を1℃上げるために必要なエネルギー)」です。
 
キロは1000倍という意味ですが、100キロカロリーは10万カロリーになります。
栄養学上では普段はキロカロリーがエネルギーの単位として使用されています。

キロカロリーのことをCを大文字にして大カロリー(Cal)と呼んでいたこともあったよう
ですが、Calとcalが間違えやすいのでkcalと現在はなっています。

そして一般的にはキロを省いて単にカロリーと使われるようになっているようです。
 
また、カロリーはエネルギーの単位ですが、「低カロリー」といってみたり、「カロリー
のとりすぎ!」といってみたり、前に数字がつかなくても、エネルギー=カロリーと
表現するようになっているかと思います。
一方でキロカロリーは単位としてしか使われないようです。
 
便宜上、エネルギーとカロリーは同じことで、キロカロリーとキロを省いたカロリーが
単位として使われているということだと思います。
その他、国際的なエネルギーの単位としてはJ(ジュール)も使われています。
 
 

エネルギーと三大栄養素

このブログでは、減量についてとりあげる機会が多いのですが、痩せすぎて
しまっている方の食事相談をすることももちろんあります。
 
どちらの場合でも体重維持とエネルギーについて話しますが、栄養素と
エネルギーが結びつかない方もいらっしゃいます。
最近ではゼリー飲料やバランスバー(ダイエットバー)タイプのもので、エネルギー
だけを簡単にとれるような宣伝の商品が多くあります。
基本をおさえて、誤解のないようにしたいものです。
 
エネルギーは栄養素ではありませんが、私たちはエネルギーを補給して
生命活動をしています。
栄養素でいうと糖質、脂質、たんぱく質の3つの栄養素(三大栄養素)が
エネルギー源となります。
これらが呼吸によって肺から取り込まれた酸素と反応し、分解、エネルギーが
発生します。
 
食べ物の糖質、脂質、たんぱく質の量がわかれば、エネルギー換算係数を
使って、そのエネルギー量を計算できます。
エネルギー換算係数の1つ、アトウォーターの係数では、炭水化物(糖質)は
1gで4kcal、脂質は1gで9kcal、たんぱく質は1gで4kcalとなります。
 
【エネルギーのとり方のルール】
アトウォーターの係数をみれば、脂質は最も効率のよいエネルギー源ですが、
エネルギーはただ需要を満たせばよいというものではありません。

これらの栄養素のエネルギーの比率が適切でないと健康を損ないます。
その比率をそれぞれの英語の頭文字をとってPFC比と呼びます。
(たんぱく質=P、脂質=F、炭水化物=C)

たんぱく質(P)からのエネルギーが15%、脂質(F)からのエネルギーが25%、
炭水化物(C)からのエネルギーが60%前後がよいとされています。
    重量の比ではなく、エネルギーに換算しての比率になりますので、要注意。
               例)必要量1日2000kcal・・・PFC比が15:25:60なら
                                                 たんぱく質75g、脂質55g、炭水化物300gを
                                                 1日に平均して配分し、食事をとると良い
                                                  ということになります。
 
最近の日本では脂質の割合が多くなってきています。
さまざまな食品をバランスよく組み合わせて、合計のエネルギー摂取量を考慮
していくとよいでしょう。

 
また、日本人が日常的に摂取する食品について成分値を収載しているのが
「食品成分表」です。
食糧の供給や自給に関する国家政策から、病院の給食管理、一般家庭の献立
作成まで色々な分野で利用されています。
原材料的食品から加工食品、調理食品まで1878品の成分値が載っています。
各食品の栄養素を確認したいときに利用できます。
 

2008年度国民健康・栄養調査~喫煙男性は5年前より10ポイント減の36%~

【喫煙について】
1.喫煙の状況
現在習慣的に喫煙している者の割合は、男性36.8%、女性9.1%であり、
平成15年以降男女とも減少している。
男女合計では21.8%で同5.9ポイント減少した。
喫煙率を年代別にみると男性は40代が51.9%でもっとも高く、女性は30代の
18.0%が最高だった。
減少が多かった20代男性で、14.6ポイント減の41.2%だった。
 
2.喫煙本数の状況
1日に21本以上吸う者の割合は、男性25.3%、女性9.2%であり、平成15年
に比べ男性では減少している。
 
3.喫煙及び受動喫煙の健康影響に関する知識
喫煙や受動喫煙の影響については、「たばこを吸うとかかりやすくなる病気」
として「肺がん」(87.5%)、「妊娠への影響」(83.5%)、「咽頭がん」(65.9%)
を挙げた人が多かった。
そのほか「脳卒中」(50.9%)「心臓病」(50.7%)「歯周病」(40.4%)。
 
4.喫煙開始年齢
20歳未満で喫煙を開始した者の割合は、男性29.1%、女性16.5%であり、
平成15年に比べ男女とも減少している。

5.禁煙の試み
禁煙を試みたことがある者は、男性52.1%、女性57.0%であり、平成15年に
比べあまり変化はみられない。

6.禁煙の意思の有無
たばこをやめたいと思う者は、男性28.5%、女性37.4%であり、平成15年に
比べ男性では増加している。
 
7.習慣的に喫煙している者の禁煙指導の体験
禁煙を試みたことがある者で、禁煙指導を受けたことがあると回答した者の
割合は、男性9.2%、女性で4.1%であり、そのうち、禁煙指導を受けた場所は、
医療機関が7割を超えている。
 
【飲酒について】
飲酒の状況
飲酒習慣のある者の割合は、男性35.9%、女性6.4%。
現在、週に1日以上飲酒している者で飲酒日1日あたり3合以上を飲酒する者
の割合は、男性で10.3%、女性で6.4%。
「節度ある適度な飲酒」について認識している者の割合は、男性69.2%、
女性71.7%であり、平成15年に比べ、男性でその割合は増加している。
*「節度ある適度な飲酒」・・・1日平均純アルコールで約20グラム程度の飲酒。
                                       日本酒換算1合。
 
【睡眠・休養・ストレスについて】
睡眠の状況
1日の平均睡眠時間は、男女とも「6時間以上7時間未満」がもっとも多く、
男性35.0%、女性36.5%。
5時間以上6時間未満が男性22.1%、女性25.6%、5時間未満が男性5.1%、
女性6.2%。
 
休養の状況
「睡眠で休養がとれていない」と回答した人は、男性18.4%、女性19.6%
だった。
 
ストレスの状況
最近1ヵ月間にストレスを感じたことがあると回答した人の割合は男性で57.9%、
女性で64.1%。
 
 
皆さんはご自分と比べていかがでしたか?最近は運動不足を気にされて、
積極的にウォーキングをされる方も増えていますね。喫煙率もだんだん下って
います。
健康について真剣に考える方が増えているのではないでしょうか。