炭水化物part2~低炭水化物ダイエット?再流行?~

外来では、「ごはんをぬいたら、どうだろう?」という質問もよくあります。
また最近では芸能人の行なった「肉ダイエット」や「魚ダイエット」など、
単品に頼る減量方法を取り上げた番組も報道されています。
  

                                                        

7~8年くらい前に流行った「低炭水化物ダイエット」をご存知ですか?
『炭水化物の摂取でインスリンの分泌が過剰になり、満腹感を感じる
ことができなくなる。
炭水化物を欲してやめられなくなる「炭水化物中毒」になるので、炭水
化物の量を減らしましょう』とすすめているものでした。

「肉ダイエット」「魚ダイエット」と名前は違っても、方法としては、主食や
その他の食品を抜く偏ったものです。
「炭水化物中毒」という存在は認められていません。
肥満者が医師の管理のもと、治療上「糖質」を制限するのは別として、
健康な人にはすすめられないダイエット法ですので注意しましょう。
                                                                 
炭水化物は重要なエネルギー源です。
エネルギー源にはほかに脂質とたんぱく質があり、いずれかで必要な
エネルギーを満たせばよいというものではなく、それぞれが体に必要で、
バランスよくとることが重要なのです。
一般的には、1日の必要なカロリーに対して、たんぱく質15~20%、
脂質25%以下、糖質約60%が理想的な割合です。
 
どちらにしても、無理な食生活は続けられないのでリバウンドしたり、
体調を崩したりします。
単品での食事制限で急激にやせた芸能人たちもリバウンドしている人
がたくさんいます。
骨や筋肉が一緒に落ちるので、体脂肪率が増え、さらに太ってしまうこと
もあります。

急激に減量しても、維持できなければ成功とは言えません。
少しずつ生活習慣を改善しなければ、良い状態は維持できないでしょう。