炭水化物part3~食物繊維の体内での働き、どのくらいとればいい?~

食物繊維は「ヒトの消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総体」
に難消化性オリゴ糖などを含めたものをいいます。

食物繊維は、水にとけない「不溶性食物繊維」と水にとける「水溶性食物繊維」
とに大きく分けられます。
 
【不溶性食物繊維の働き】
腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を盛んにして、食べた食品の通過時間を短く
します。
便の量を増やし、便の排泄を促します。
そういった働きが腸内環境を改善して便秘や腸の病気予防に役立ちます。
 
【水溶性食物繊維の働き】
水分を吸収して、ふくらみ、食べた食品の胃での滞留時間を長くさせます。
小腸で糖が吸収されるときに、ふくらんだ水溶性食物繊維によって、糖が
消化酵素と接しにくくなるため血糖値の上昇がおだやかになります。

またコレステロールの吸収もさまたげ、排出されやすくします。
そういった働きが糖尿病や脂質異常症の予防、改善に役立ちます。

 
【どのくらいとればいい?】
1日に必要な排便量から見たときの食物繊維の摂取量は12025gといわ
れています。
野菜、きのこ、海藻類に多いので積極的にとりたいです。
 
<食物繊維を多く含む主な食品>
玄米ごはん・・・100g1.4g(ごはん1150g2.1g
ゆで大豆    ・・・100g7.0g150g3.5g
ごぼう         ・・・100g5.7g1/450g2.9g
ブロッコリー・・・100g4.4g1/460g2.6g
えのきたけ ・・・100g3.9g1/240g1.6g
ひじき         ・・・100g43.3g(大さじ15g2.2g
                                  など・・・
 
【もし不足したら・・・】
排便がスムーズにおこなわれなくなり、便秘になります。
 
【とりすぎたら・・・】
通常、食事で大量にとることは、難しいのでとりすぎることはありません。
難消化性オリゴ糖を添加した食品を大量にとると便がゆるくなることが
あります。
またサプリメントなどで大量にとると下痢をおこしたり、必要な栄養素の
吸収のさまたげになったりする場合もあります。