脂質異常症の人の食事~LDLコレステロール~
前回のLDLコレステロールを低下させる食事の基本から、
具体的なアドバイスをお伝えします。
①肥満の人は減量をしましょう。
余分な脂肪が血液中の中性脂肪やコレステロールを増加
させます。
今までの食事から毎日240kcalを減らすと1ヶ月で1kgの
減量ができます。
カロリー制限のためには甘いものやお酒は控えましょう。
<240kcalの目安>
ごはん1膳半(150g)、ビール大瓶1本、ジャムパン1個、
大福1個半
②脂肪の量は多くならないように。
特に飽和脂肪酸を少なくします。
脂肪酸は脂肪の主な成分です。
飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸の
3つに分類されます。
飽和脂肪酸は、血液中のコレステロールを増やしてしまい
ます。
不飽和脂肪酸はコレステロールを下げる作用があります。
しかし多価不飽和脂肪酸の一種のリノール酸はとりすぎる
とHDL(善玉)コレステロールも下げてしまいます。
脂肪酸はとりすぎないように3種類をバランスよくとるように
しましょう。
<飽和脂肪酸を多く含む、気をつけたい食品>
バター、やし油、ラード、生クリーム、卵、肉の脂、牛乳
※牛乳は低脂肪乳や無脂肪乳を利用しましょう。
洋菓子は要注意です。
<不飽和脂肪酸を多く含む、コレステロールを下げる食品>
<一価不飽和脂肪酸>
オリーブ油、菜種油、サラダ油、魚類
<多価不飽和脂肪酸>
大豆油、ごま油、魚介類
※しかし、油脂の量は多くなると、カロリーが多くなり、肥満の
もとになるので気をつけましょう。
③コレステロールの多い食品を少なくします。
(1日300mg以下)
<主な食品に含まれているコレステロールの量>
卵(卵白)1個・・・微量 卵(卵黄)1個分・・・260mg
子持ちししゃも3尾・・・119mg うなぎ蒲焼1串・・・144mg
鶏レバー(炒め1回分30g)・・・111mg 牛サーロイン(200g)・・・110mg
豚もも(脂身なし100g)・・・60mg バター大さじ1杯・・・27mg
カステラ1切れ・・・95mg シュークリーム(150g)・・・375mg
ショートケーキ(80g)・・・120mg バターケーキ(40g)・・・68mg
カスタードプディング(120g)・・・168mg チーズ1切れ(20g)・・・20mg
すじこ1人分(12g)・・・61mg たらこ1本・・・78mg
たこ刺身1人分(80g)・・・80mg いか刺身1人分(60g)・・・180mg
④食物繊維をとるようにし、特に水溶性食物繊維を多く
含む食品をとりましょう。
食物繊維は腸からのコレステロールの吸収を抑えたり、
コレステロールの分解物を便と一緒に体外へ排泄したりして、
コレステロールを下げます。
水に溶けやすい食物繊維のペクチン(果物、野菜など)、
マンナン(こんにゃくなど)が有効です。
コレステロールは体の中でつくられる分が多いので、水溶性、
不溶性にこだわらず食物繊維は多くとりましょう。
<食物繊維を多く含む食品>
穀類、いも類、野菜類、豆類、果物類、きのこ類、海藻類
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