« | »

基礎代謝量の計算って?

生活習慣改善講習会にご参加された方、ありがとうございました。

講習会でも質問がありましたが、基礎代謝量についての質問を
食事相談の中でもうけるようになりました。
皆さん、とても熱心に勉強されていますね。

基礎代謝量とは生命維持をするために最低限必要なエネルギー量
の事です。

呼気分析(専門機器を使用)や体重体組成計(体脂肪計など)、
計算式などで求めるやり方があります。
 
呼気分析は専門的で高価な測定器を使用するので、一部のところで
しか扱っていないでしょう。

ですから私たちが基礎代謝量を気軽に求めるとすれば、体脂肪計
や計算式によるものとなります。

体脂肪計は、脂肪は電気を通しにくく、筋肉や水分は電気を通し
やすい原理を利用し、体の中の電気抵抗をはかって推測値を出して
います。(インピーダンス法)
しかし水分の変動で測定値がずれることがあります。

また計算方法としては、厚生労働省策定「日本人の食事摂取基準」に
基礎代謝基準値という表があり、その数値に体重をかけることで基礎
代謝量が求められるようになっています。

年齢
男性
女性
基礎代謝基準値(kcal/kg/日)
基礎代謝基準値(kcal/kg/日)
30~49
22.3
21.7
50~69
21.5
20.7
70以上
21.5
20.7
「日本人の食事摂取基準2005」一部抜粋
 
欧米で18才以上を対象として使われている「ハリス・ベネディクト式」
というものもあります。

男性の基礎代謝量=66+(13.7×体重kg)+(5.0×身長cm)-(6.8×年齢)
女性の基礎代謝量=665+(9.6×体重kg)+(1.7×身長cm)-(7.0×年齢)

「ハリス・ベネディクト式」はもともと欧米人を基準にされているので、
日本人向けに補正された数値で使用されています。
 
計算式をみても、おわかりのように体重が多い人ほど基礎代謝量
は多くなります。
減量すれば基礎代謝量も少なくなってきますので、だんだんと減量
が進まなくなったりしますが、少しずつ継続することが大切です。
 
年齢とともに基礎代謝量は低下しますが、そのほとんどの原因は
筋肉の衰えです。
脂肪より筋肉の方が、体温が高くなるため、筋肉が減れば体温が
低くなってきます。
体温も低くなれば、実際の基礎代謝量は落ちていきます。
いくつになっても筋肉は増やす事ができますので、無理のない負荷
の運動を習慣として定期的にもつことも重要です。
 
「日本人の食事摂取基準」で基礎代謝量をもとめた場合、年齢と
身体活動レベルに応じて1.3~1.75(身体活動レベル群分け表より)
をかけて必要エネルギーを出します。

一般に「ハリス・ベネディクト式」では基礎代謝量÷0.6が必要エネルギー
とされています。

自分の目指す体重の必要エネルギーはとるようにし、基礎代謝量
以下の減量は危険なのでさけましょう。
急激に減量をすると筋肉や骨量がおち、筋肉量をとりもどしにくく
なります。
これがリバウンドにつながりますので、無理のないペースと運動を
負荷してとりくみましょう。
 
皆さんは自分の必要エネルギーを知れば、次のステップは食事の
カロリーと消費カロリーのバランスがよいかということになると思い
ます。
しかし数値だけにこだわらず、生活全般を見直し、食べ方や運動の
仕方などをよりよいものに変えればおのずと結果はついてきます。
マイナス何kcalし、体重をこのくらいにしたいといった目標をもって
継続してとりくむことが減量への近道です。
 

コメント & トラックバック/ピンバック

コメントとトラックバックを受け付けていません。

コメントはまだありません。