肥満者の数は増えつづけ、「メタボリックシンドローム(メタボ)」という言葉が
浸透し、食事のカロリーを気にされる方が多くなりました。
しかし日本人の平均摂取カロリーは近年減り続け、戦後と同じくらいになって
いるのです。
つまりカロリーばかりが生活習慣病の原因ではないのです。
戦後直後と現在ではカロリーはほぼ同じでも3つの栄養素のバランスに違いが
あります。
国民健康・栄養調査より
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摂取エネルギー
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1946年(S21)
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1903
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1955年(S30)
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2104
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1965年(S40)
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2184
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1975年(S50)
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2188
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1980年(S55)
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2084
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1985年(S60)
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2088
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1990年(H2)
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2026
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1995年(H7)
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2042
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2000年(H12)
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1948
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2002年(H14)
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1930
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2004年(H16)
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1902
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2006年(H18)
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1891
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2008年(H20)
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1898
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1946年 1903kcal
戦後の日本。
穀類、イモ類、野菜類を多くとり、それらが主なエネルギー源です。
糖尿病の発症率が今に比べて少ないのは、運動量があり、糖尿病を
進行させる肥満、高脂肪摂取などが少なかったことが考えられます。
1955年 2104kcal
流通が回復。1957年「成人病」という言葉が生まれます。
インスタントラーメンの発売が1958年。
1965年 2184kcal
高度経済成長。食事も豊かになってきました。
レトルトカレーの発売が1968年。
カップラーメンの発売が1971年。
1975年 2188kcal
野菜摂取は少なくなり、魚・大豆製品が増え、肉の摂取は8倍増となり
ました。
油脂、砂糖が増え、お菓子の摂取がピーク、自給率が激減しました。
1980年 2084kcal
100kcal下がりました。
ヘルシー志向になりつつあります。
「成人病」が増加し、マスコミでとりあげられるようになりました。
1990年 2026kcal
ヘルシー志向で、正常値に戻りつつあります。
しかし、塩分と脂質過多です。
1996年、厚生省は「成人病」の概念を変え、「若い頃からの悪い生活習慣」
を原因とする「生活習慣病」という呼び方に変更しました。
2000年 1948kcal
2008年 1898kcal
2000kcalをわり、カロリーは戦後と変わりません。
しかし加工食品の開発などで食品の流通が変わり、いつでも、どこでも
食品が手に入るようになりました。
またお菓子など嗜好品が多くなり、脂質の摂取が増えています。
それが生活習慣病やメタボリックシンドロームの原因にもなっています。
脂肪からのエネルギー摂取割合は、20~30歳代男性と20~40歳代女性で、
適正比率の上限である25%を超えていました。
「食育」が言われていますが、子供のころからの嗜好も大切です。
カロリー数だけではなく栄養素のバランスも考え、今後につなげていき
たいものです。